人気の地区・通りの物件でも、周辺の物件よりも比較的安い、お買い得と思われるものには注意が必要です。安い物には安いなりの理由があります。
東京で不動産に投資をする場合は、都心3区、城南、城西といった大まかなエリアもさることながら、電車・地下鉄の線、駅が投資先を選ぶ基準になっています。
オーストラリアをはじめ、東京のように電車・地下鉄網の発達していない都市の場合、「〇〇線□□駅」を基準に地区を選定することはできません。
サバーブ(Suburb)と呼ばれる地区で大まかな絞りを掛け、さらにその地区の中で、どの通りに面した物件を狙うのかという話になります。
ただし、同じ通りにある物件でも、商業施設に近すぎる物件、交通量の多い道路に面している物件は敬遠されます。
数百メートル続く通りであれば、その中でも一等地、二等地が分かれますので、それに応じた価格帯を見極めなくてはいけません。販売価格の実績を参考にする場合も、この点を考慮する必要があります。
一見、安いなと思っても、本当はもっと安い値段でないと買うべきではない物件かもしれません。「人気の〇〇通りの物件でありながらお買い得」という宣伝文句だけに釣られないよう注意すべきです。
店舗に関しては、コンビニくらいなら便利でいいかもしれませんが、屋外に席があるような飲食店の場合は、夜遅くまで音楽や話し声、食器を片づける音がするなど、住環境に関しては望ましいとは言えません。
店舗や飲食店、スーパーなどが周辺に全くないエリアでは不便すぎますが、近すぎるのもマイナス評価です。(どの程度の騒がしさを許容するかは、文化圏によるかもしれません)
店舗や駅などが歩いて行ける距離にある一方で、住宅の周辺はできるだけ静かなエリアがベストです。
商業施設や幹線道路に近すぎるといった、マイナス部分を考慮した割引価格で取得するなら投資としてアリかもしれませんが、家賃額、売却価格の将来性を考えれば、避けるのが無難でしょう。
少なくとも、人気の地区だからと油断して、問題のない立地の物件と同じ価格帯で購入してしまうことは避けなくてはいけません。
同じストリートでも、どちら側に位置するかによって眺望や環境が異なり、同じ広さの物件でも値段が20%くらい違うことは珍しくありません。
近くの物件が4000万円で取引されているとして、その通りの向かい側の物件を3500万円で購入できたとしても必ずしも良い買い物とは言えません。
眺望や騒音を加味すれば、本当はもっと安い3000万円が妥当な値段だというケースもあります。
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