不動産取引には、売主、仲介業者、契約書のチェックや所有権移転登記を行う弁護士(司法書士)、融資を行う銀行、建物診断士など、多様なプレーヤーが関わります。
現地の法律、商慣習もあるため、いくら勉強熱心な方でも、一人ですべてを行うことはできません。
ある程度は専門家に任せる部分もありますが、相手の話が分かる程度には、少なくとも騙されない程度には、勉強しておく必要があります。
明らかに素人だと思われては、騙そうとする欲求が生まれないとも限りません。
明らかに素人だと思われては、騙そうとする欲求が生まれないとも限りません。
海外投資での失敗の原因は、本来自分の味方ではない人を味方だと思う「勘違い」から始まっているものが多いようです。
基本的に、自分が直接コンサルティング料や委託料を支払っていない人、自分が直接選任していない人は、自分の味方ではありません。
昔からの友人ならともかく、無料で「ここだけの話」を教えてくれて、手間を掛けてくれる人などいません。
昔からの友人ならともかく、無料で「ここだけの話」を教えてくれて、手間を掛けてくれる人などいません。
"他の誰か"から仕事を委託され、対価も受け取るのですから、その"他の誰か"の利益のために働いています。
日本では、業者が売り手と買い手双方の仲介を行うこと(両手取引)が認められています。一方で、例えばオーストラリアでは、両手取引は利益相反行為として禁止されています。(この点で、日本の不動産市場は、世界標準と比べて透明性が低いと評価されています)
海外で物件を探すとき、「タダで紹介してあげる」という業者がいるかもしれません。それは売り手から仲介手数料(売値の2~3%)を受け取るからです。
(オーストラリアでは、買い手からも受け取ると法律違反です。好意で無料ではありません)
(オーストラリアでは、買い手からも受け取ると法律違反です。好意で無料ではありません)
「おすすめ物件」は、売り手(仲介業者)にとってのお勧めであり、必ずしも買い手にとってのお勧めではありません。
売り手側の仲介業者(seller’s agent)は、売り手の利益を最大にする法的義務を負っています。買い手の味方では決してありません。
誰が売り手側の仲介業者か。ホームページなどで売出し中の物件をいくつか紹介している業者がそうです。(オーストラリアでも、買い手側の仲介業者はごく少数ですので、基本的にはほとんどが売り手側の仲介業者です)
もっとも、味方でないなら敵か、とも言い切れません。売買が成立しないと仲介業者も売主から手数料がもらえません。仲介業者にとっては、買主も大切なプレーヤーです。
まず、買い手としては、(売主側の)仲介業者を自分の味方と勘違いしてはいけません。これが大きな失敗の根本原因です。
とはいえ、敵だと思っていては話も進められません。情報を聞き出す機会も逃してしまいます。「取引先会社の営業窓口を務めている社員」くらいの感覚でちょうどよいのではないでしょうか。
基本的には自社の利益を優先しますが、個人の売り上げ成績のこともあり、内心では様々な動機、思惑が混在しています。
基本的には自社の利益を優先しますが、個人の売り上げ成績のこともあり、内心では様々な動機、思惑が混在しています。
売り手側の仲介業者は買い手の味方ではないことを出発点とすれば、仲介業者から提供される投資情報、パッケージで提案されているローン、契約書をチェックする弁護士に関しても、そのつもりで受け取る必要があります。
最後にまとめですが、自分が雇っていない人、自分がお金を払っていない人は、自分の味方ではありません。彼らは委託主(売り手側)の利益を守る法的な義務を負っています。売り手側の利益を図らないと、背任行為になってしまいます。
味方ではないと認識したうえで、売り手側の交渉窓口として、うまく接するということです。
オーストラリアでは、ある程度経験のある投資家であれば、仲介業者が売り手の利益を代表していることは当然分かっています。それを分かったうえで、上手に付き合います。
それでも、経験の浅い方は、親切にしてもらっているうちに、自分の味方のように勘違いしてしまうことがあるようです。(予算の上限や、いつまでにどうしても買う必要があるなど、交渉で不利になることまでバラしてしまう)
ところで、まだメジャーな存在ではありませんが、売り手側の仲介業者との交渉や物件の選定、建物診断に不安のある投資家は、買い手側の仲介業者(buyer’s agent)に依頼することも徐々に増えています。
この場合は、買主の利益を代表する仲介業者を自分で雇うことになりますので、売買価格の2~3%を買主が支払います。
この場合は、買主の利益を代表する仲介業者を自分で雇うことになりますので、売買価格の2~3%を買主が支払います。
このように、自分が選んで雇い、自分で対価を払う人以外は、自分の味方だと勘違いしてはいけません。
もっとも、お金を払えばちゃんと仕事をしてくれるとも限りませんから、評判、実績などを事前にチェックする必要があるのは言うまでもありません。
もっとも、お金を払えばちゃんと仕事をしてくれるとも限りませんから、評判、実績などを事前にチェックする必要があるのは言うまでもありません。
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