2014/07/22

オーストラリア不動産の価格見通し
- 2016年まで

国土面積が広い割には、住宅地として利用可能な土地が限られているため、オーストラリアの住宅はそれほど安くはありません。

オーストラリアといえども、内陸部は砂漠ないしは乾燥地帯ですので、宅地に関しては無限の土地があるわけではないのです。

また海外からの移住者が多く、人口が増え続けています。限られた土地で人口が増えているため、当面は住宅価格の上昇が続きそうです。

今後の住宅価格について、豪四大銀行の一角ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が見通しを出しています。

まず、今後1年間(20146月~20156月)の価格上昇予想は以下のとおりです。

1 ブリズベン (6.3%)
2 シドニー (5.3%)
3 パース (4.9%)
4 メルボルン (3.1%)
5 アデレード (1.8%)

下図は、各都市の上昇率のイメージ図です。
20166月までの2年間で、上昇率トップはブリズベン(20156.3%、20164.8%)。現地投資家が今、最も注目している都市です。

Source: NAB

2015年中に豪中央銀行の利上げが想定されており、このため、2016年にかけて全国的に不動産価格の上昇が落ち着くと見られます。

なお、上記は都市ごとの平均値です。各都市の中の全ての地区で同じように上昇するわけではありません。

下図のように、各都市の中で、平均以上の上昇が予想される地区(Suburb)が公表されています。(一部、小規模都市については、都市名のみが挙げられています)

これらの地区は、東京で言えば、例えば青山、六本木、田園調布といった街の区分に該当します。

Source: NAB

なお表中に、「Brisbane」「Sydney」「Melbourne」と挙がっていますが、これは各都市の商業の中心地区(Central Business District)を意味します。都市全域のことではありません。

一つの都市の中でも、需要と供給のバランスによって、3%しか上昇しない地区もあれば、10%上昇する地区もあります。NABが予想しているブリズベンの6.3%上昇というのは、こうした地区ごとの違いをならした数字です。

なお、上記は都市ごとの平均値ですので、各都市の中の全ての地区で同じように上昇するわけではありません。

どの都市で物件を買うかよりも、どの都市のどの地区で買うかが重要です。さらには、その地区での需要にマッチした間取りを選ばなければなりません。

なお、冒頭のナショナル・オーストラリア銀行の東京支店では、日本人向けに、オーストラリア不動産の投資ローンも提供しているようです。