2014/07/28

いまや国際都市のシドニー

シドニーでは、家庭で英語以外の言語を話している住民の割合が40%近くを占めています。(国勢調査データ)

この割合は、1996年時点で27%、2011年時点で38%と上昇が続いています。

市内の21の地区では、英語が第二言語(または第三言語)となるくらい、外国語を話す住民が増えています。ある地区では、英語を主に使っている家庭は12%にすぎません。

これを東京で例えれば、港区南青山(1~7丁目)の住民14千人のうち、家庭で日本語以外を話している住民が過半数といった状況です。

シドニーでは、外国語のうち最も使用割合が高いのはアラビア語で、市西部を中心に5%を占めています。次いで、市北部を中心に中国語(北京語、広東語)が続きます。

市全体で、約240の言語が使用され、使用者が千人以上いる言語に限定しても75あるようです。

かつては、シドニーといえども、世界全体の中で見れば、南半球の遠方にある地方都市といった位置づけでした。

今では、シドニー、メルボルンは人口400万人の都市圏へと成長しています。シドニーの人種・民族の多様性を見ると、ヨーロッパの中心都市ロンドンと似た状況です。

近年、オーストラリア主要都市の不動産価格が高騰していますが、これらの都市が国際都市として認知され、世界中から人・資本が流入していることと無縁ではないでしょう。

都市の経済規模で見れば世界のトップクラスではないかもしれませんが、生活の質に関しては、どの調査でも世界ランキングの上位に顔を出しています。それだけ、移住先としても選好されています。

一方、日本では、東京ですら外国人の割合は3%強にすぎません。人口減少、経済活性化の対策として日本でも移民政策が議論されていますが、シドニーの状況と比べると、東京が国際都市と呼ばれるまでの道のりは、まだまだ遠いようです。

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