2014年6月時点での住宅の空室率が公表されました。(SQM Research)
シドニーの空室率は1.9%で、前年(2.0%)とほぼ変わらず。
シドニーでは、空室が1.9%しかないのに対して、人口が年1.7%のペースで増加しています。新築物件の供給が続かなければ、住宅ストックがすぐに足りなくなる状況です。
メルボルンは2.7%と、前年よりわずかに改善していますが、主要都市の中では高めの水準のままです。
ブリズベンは2.4%と、前年の2.0%から上昇しています。市の中心部近郊で新規開発が増えていますが、その供給ペースに人口の伸びが追い付いていない様子です。
なお、オーストラリア全国での空室率は2.3%となっています。
Source: SQM Research
オーストラリアでは、空室率3%で需給が均衡している状態と言われています。
全般に空室率が上がっていますので、昨年と比べれば、借りる側の負担がやや軽減されたと言えます。
もっとも、全ての都市で空室率が3%を下回る水準にありますので、全般的に見れば家主に有利な状況が続いています。
なお、上記データは、あくまでも都市全体のものですので、空室率がゼロに近い地区もあれば、6%程度で推移している地区(Suburb)もあります。
これは、住環境の質や、大型開発が乱発されて需要が追い付いていないなど、地区特有の事情に左右されます。
日本では住宅系の明確な空室率データ(空き家率ではなく)はありませんが、賃貸管理業者によると、ちゃんと管理されている賃貸物件に関しては、東京で空室率5%程度のようです。
もっとも、東京ですら人口がほぼ横ばい(単身者が増えるため、世帯数では当面やや増)にも関わらず、新築マンションの供給は続いていますので、古い物件の解体も合わせて行っていかないと、いずれは空室率が上がる一方になってしまいます。
もっとも、東京ですら人口がほぼ横ばい(単身者が増えるため、世帯数では当面やや増)にも関わらず、新築マンションの供給は続いていますので、古い物件の解体も合わせて行っていかないと、いずれは空室率が上がる一方になってしまいます。